交渉術というと、
その場しのぎのテクニックだと
思われがちです。

それはほんの一部であり、
「その場」に行く前に
もっと大事な工程があるのです。

交渉術は「戦略」

交渉術というものは、
自分の意思を通すための
「話し方」だけではないです。

交渉術とは、
人との関係の中で
自分が楽に生きるための

「戦略」

自分が望む結果を無理なく
実現させるための

「戦略」

です。

だから、人と話す前に
活用するテクニックも色々あります。

 

戦略とはどういうもの?

それでは、その中の
一つのテクニックを紹介しますね。

それは、

「狙いは分散しておくこと」

です。

英語の表現で、

Don’t put all your eggs in one basket.

という言葉を聞いたことありますか?

例えば、鶏を飼っている人が、
毎朝、鶏が産んだ卵をカゴに集めます。

今日の卵を全部一つのカゴに入れて
運んでいたら、つまずいて転びました!

カゴを落として、
全部の卵が割れてしまいました!

あ〜あ、今日の収穫はゼロです!!

ということにならないように、

Don’t put all your eggs in one basket.
(全部の卵を一つのカゴに入れてはいけない)

というわけです。


株式投資の場合でも、
全財産を一つの会社に投資したら、
その会社がつぶれた時に
全てを失う結果になりますね。

交渉でも同じです。

誰かの「YES」をあてにして
その人の答えにあなたの全力と
全ての希望をかけてしまったら、
万一「NO」と言われた時に
途方にくれてしまいます。

そんな可能性を想像しながら
強い交渉はできませんし、
結果に関して不安で仕方がないですね!

なので、

Don’t put all your eggs in one basket!

しかも、これ、
相手が「YES」と言ってくれても、
100%確実でないな〜と思ったら、
ぜひ使ってほしいテクニックです!

 

仕事で展示会出展企画でのケース

では仕事の事例で説明しますね。

職場で2か月後の展示会に
出展することになり、
そのブース企画を任されました。

会社の一押し商品と
その関連グッズで企画せよ!
という社長の指示があり、

それを受けて、
社長が期待する新商品の
担当部門に出展の話をしました。

もちろん、
大喜びで引き受けてくれました!

新商品は展示会直後に
販売スタートの予定で、
担当スタッフも気合が入り、
着々と準備が進んでいます。

ほかの部署から出展商品の案も
ありましたが、

「社長一押しの新商品を
展示することになっているから」
と断わりました。

ところが、展示会の2週間前、
期待の新商品に問題が発生!
展示会への出展もできなくなりました!

社長は、
「出展料を払っているのだから、
他の商品で企画をせよ!」と、
当然のように言います。

えーーー!!

今から代わりを
用意しろというわけぇ〜??

一度断ってしまった部署に
今度は、私から
「なんとかお願いします!!」と
泣きすがるの〜〜!?

交渉力ぼろぼろだわ〜ん(;_;)


もし交渉術を学んでいれば、
誰かに大事なことを頼むときは、
自分の「ゆとり」を守ることも考えます。

全てを一つの計画に
賭けるのではなく、
もしもの時を想定して、
柔軟に対応できる態勢を作ります。

例えば、他の部署の提案を
きっぱり断る代わりに、

「今、社長が押している新商品を
検討しているのだけど、
それが流れたら声をかけるので、
出展案を出してもらえますか?」

と言っておきます。

余裕があれば、
3番目の候補も考えておきます。

できることなら、社長にも

・リスク分散を考えて、
他の商品も同時に展示する。

・万一の時の第2候補、
第3候補について企画しておく。

などの話を通しておきたいですね。


皆さんは
誰かに何かを頼もうと思った時、
全部の卵を一つのカゴに
入れていませんか?

少し分散して、
気持ちを楽にしておいてから、
アプローチしてみるというのも、
おすすめですよ。

 

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